世界には貧しい国がたくさん存在する
世界には、豊かな国もあれば貧しい国もあります。
貧しい国で暮らしている人は、さまざまな場面で苦労をすることが多いです。
とりわけ子どもたちは、満足に食事をすることもできなかったりしています。
教育を受ける機会が与えられないどころか、命や健康さえ保障されていないのです。
貧しい地域の子どもたちは、大人が積極的に守ってあげなければなりません。
そこで、さまざまな組織が子どもたちをサポートする活動に取り組んでいます。
もちろん、子どもたちの命や健康を守る義務があるのは国家なのですが、貧しい国の場合は国家が十分なサポートをすることができません。
国家以外の組織が力を合わせ、子どもたちの命と健康を守る必要があるわけです。
ユニセフの役割
特定の国家だけでなく、複数の国家の人々が協力し合って子どもたちをサポートしている機関としては、ユニセフがよく知られています。
ユニセフというのは、日本語では国連児童基金と呼ばれる組織です。
190という数の国・地域で活動をしています。
貧しい国で暮らしている子どもたちへは、なかなか支援が届かないのが現状です。
そこで、そのような子どもたちに対する十分な支援をするように取り組んでいます。
子どもたちが安心して暮らすためには、十分な食糧があるだけでは足りません。
食べるものがあったとしても、不衛生な環境で生活しているのでは体調を崩しやすくなってしまいます。
食糧を供給する活動を行うのは当然なのですが、それ以外の衛生面にも気を配り、子どもたちが健康的な生活を送ることができるように多様な取り組みを実施しているのです。
また、小さな子どもたちは力も弱く、悪意を持った大人による搾取を受ける可能性があります。
そのような搾取から保護してあげることも、ユニセフに求められている役割の1つです。
※詳細は「日本ユニセフ」も参照
ユニセフは実際にどんな活動をしているのか?
名称は知っていても、具体的にどのような活動をしているのかまでは知らないという人が少なくありません。
日本で暮らしている人々は、大人から子どもまで安心して生活することができる状態なので、貧しい国の人々の生活を想像することが困難です。
どうしても、遠い世界でのことという印象を持ってしまい、深く理解しようとすることがないままになります。
ウェブサイトを見ると、これまでに取り組んできた活動内容や、これからの活動方針、目標として掲げていることなどが分かるので、しっかりと見ておくことが大切です。
主な活動分野としては、たとえば保健・衛生・栄養・人道支援などが挙げられます。
貧しい子どもたちへの支援だけでなく、災害などで苦しい生活を余儀なくされるようになった子どもたちへの支援も徹底して行っているのです。
子どもたちが栄養不足にならないように、さまざまな対策を講じているのも特徴だといえます。
明らかに痩せ細っている子どもを見れば、栄養失調や栄養不良に陥っていることが分かります。
しかし、栄養に関する状況というのは一見して分かるものばかりではありません。
長年にわたって調査を続け、正確な状況を把握するように努める必要があるのです。
また、栄養が足りていない状態だけが問題なのではなく、過体重のような症状が見られる子どもも増えています。
過体重は、しっかり食べられているのだから良いのではないかとも思われがちですが、決して好ましい状態ではありません。
摂取したカロリーと、消費するカロリーのバランスが取れていなければ、健康的な生活を送れているとは考えられないのです。
栄養失調や栄養不良と同じように、過体重にも対処しなければなりません。
深刻なエイズ問題にどう取り組むか?
食事面に配慮していても、さまざまな病気が蔓延してしまうと大変な問題を引き起こします。
貧しい国で深刻な問題になっているのは、いわゆるエイズの問題です。
ユニセフは、エイズが蔓延してしまうのを防止するための取り組みにも力を入れています。
幼い子どもは、大人と比べて病気にかかってしまったときの影響が大きくなるため、病気を治すことよりも予防することの方が重要なのです。
大人が子どもを保護してあげるのが基本ですが、子どもを虐待したりする大人が後を絶ちません。
ユニセフのような組織は、大人による暴力・虐待・搾取などを少しでも減らしていく活動にも積極的に取り組んでいく必要があるのです。
また、直接的に暴力・虐待の被害を受けていない子どもでも、実際にはさまざまな被害を受けている可能性があります。
一見しただけでは明確にならない隠れた被害を、しっかりと発見してあげることも重要なことなのです。
貧しい地域では、武装組織・テロ組織・犯罪組織などが暗躍しています。
このような組織は、大人社会で犯罪を行っているだけではありません。
何も分からない子どもを対象に、さまざまな犯罪を行っているのです。
その最たる例としては、人身売買が挙げられます。
人身売買は、陰でひっそりと行われているため、なかなか発見できません。
ユニセフは、このような悪事に目を光らせ、しっかりと子どもを守っています。
最終更新日 2025年5月24日 by emilyk