ゼネコンは総合建設業

「General Contractor」、この言葉が語源になっているゼネコンとは何か、呼び方は頻繁にネットやニュース、新聞記事などで見かけることがあるけれども具体的には良くわからない人も多いのではないでしょうか。
元請負者になり各種の土木工事および建築工事を一式で発注者から直接請け負う会社、工事全体の取りまとめ役を担う建設業者をゼネコンと呼びます。
日本語では総合工事業や総合建設業など、一般的な工事業者や建設業者との区別を行う際にこのように呼ぶこともあるようです。

関連情報・・・前田裕幸 信和建設

 

建設工事と土木工事について

建設工事と土木工事、この2つは違いがあるのか、それぞれの工事内容はどのようなものになるのか、このような疑問を抱く人も多いかと思われますが、土木工事は建設工事に欠かすことができない縁の下の力持ち的な存在です。
建築会社はビルやマンションなどのような建築物をつくる会社、土木の分野は泥だらけになるイメージ、このような印象を抱く人も多いかと思われますしなんとなくはわかるけれども詳しくは知らない人も多いといえましょう。
建築といった一つの仕事の中には、土木・建築の2つが存在するのが特徴です。
大きなものを大きな力でつくるのが建設であり建設には必ず工事と呼ぶ作業が必要になって来ます。
建設は大きくわけると土木と建築2つの分野があるのですが、土木工事は道路・橋・鉄道・港・空港・ダム・河川や山岳整備などがあり、建築以外の建設のすべてをつくる業種です。

 

土木工事は高度な知識および高いスキルが求められる

この土木工事は高度な知識および高いスキルが求められるため、作業者は様々な資格が用意されており、道路・港湾・河川整備・上下水道などの工事の場合は、営業所ごとに専任技術者と呼ぶ作業工程の責任者を配置することが求められます。
この専任の技術者は土木施工管理技士と呼ぶ資格を持つ人であり、工事を請け負う会社では必ず必要になる資格です。
工事現場の中ではトラクターやショベルカーなどの重機を使うことになるわけですが、これらの機械を操縦する技術を証明するための資格が建設機械施工技士と呼ぶものです。
この資格は工事現場の施工管理を行う際にも必要になるなど需要が高い資格といえましょう。

 

コンクリート技士という資格

建築物や基礎などにはコンクリートが使われますが、コンクリート製造および管理などのような技術的スキルを持っていることを証明する資格がコンクリート技士です。
傾斜地などでは地滑り防止工事が行われることになりますが、傾斜地は一般的な平地とは異なり斜面災害といった事故が発生する可能性が高い、むしろ平地では想定しないような災害が発生するリスクがあるわけです。
地滑り防止工事士と呼ぶ資格は、工事に必要不可欠となり得る斜面災害などの知識を持っていることを証明できる資格です。
大きなビルをつくるときだけでなく一般的な住宅をつくるときにも地質調査を行うことがありますが、地質調査は建物を建築したときに建造物の重さにより沈下しないか、建造物が傾かないかなど建築前に調べて危険となった際には地盤改良や地質改良などの対策を講じることで安全確保ができる、この調査を行うことができるのが地質調査技士と呼ぶ資格であり、土木工事前に調べるときに必要です。

 

土木工事=公共工事

土木工事は国土がある限りなくなることはないといわれており、この工事のエキスパートになることは仕事への安定に繋がるメリットもあるわけです。
また、土木工事の発注は大半が国や都道府県、市区町村などの行政であり土木工事=公共工事といっても過言ではありません。
実際、橋をつくるときには一般の人々や近所の会社が発注するわけでなく、該当する行政がゼネコンなどに発注を行う形が一般的です。
ゼネコンは土木工事もできるし建設工事もできる何でもOKの会社ともいえるわけですが、総合工事業や総合建設業などのように総合といった言葉が付いているとその業務範囲はどのようなものか、建設会社や工務店との違いはどのような部分にあるのかわからない人も多いといえます。
ゼネコンの定義は明確なものはないけれども、1つの会社の中で設計・施工・研究開発を行っている点で分類が行われる傾向が強いのです。

 

現場の安全管理・不動産の建築工程の管理・全体の原価管理・建物の品質管理

1社で完結ができる、しかも大手であり売り上げが大きい会社、これがゼネコンと呼ぶ会社の特徴ではないでしょうか。
ところで、施工とはどのような作業になるのか疑問に思える人も多いかと思われますが、施工は現場の安全管理・不動産の建築工程の管理・全体の原価管理・建物の品質管理、この4つの管理項目をメインにした業務です。
総合建設業は、自社だけでなく下請け業者に仕事を発注して1つの仕事を完成させるなどの特徴もありますが、下請け業者の人々が安全に働くことができるよう建築現場の通路の確保、労働時間の管理なども携わります。

 

まとめ

さらに、下請け業者に仕事を発注するとき、それぞれの仕事に特化した複数の下請け業者に発注を行うなどからもスケジュール管理も重要な仕事の一つになって来ます。
 

最終更新日 2025年5月24日 by emilyk